日本禁煙学会雑誌
Online ISSN : 1882-6806
ISSN-L : 1882-6806
原著
大学1年生を対象とした「認知とストレス」に関する講義が喫煙に対する意識に与える影響
藤原 直子中角 祐治中嶋 貴子
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2020 年 15 巻 5 号 p. 109-115

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抄録
【目 的】 大学の授業内で「認知とストレス」に関する講義を行い、喫煙に対する意識に与える効果を検討する。
【方 法】 一般教養科目「心理学」において、「認知とストレス」に関する講義を行い、ストレス度、加濃式社会的ニコチン依存度(KTSND)、授業に対する感想を収集し、集計した。
【結 果】 1年生396名について講義前と講義後を比較した結果、KTSND合計点が11.17(SD=6.00)から8.52(SD=5.12)となり有意に減少した。各項目においても、設問2以外の9項目が有意に減少した。
【考 察】 講義によって喫煙に対する意識に改善がみられた。ストレスと認知の関係を知ったうえで、自身の認知や対処方法を見直すことは喫煙防止に効果があることが示唆された。
【結 語】 将来的な喫煙防止のために、未成年のうちに物質への心理的依存を予防することが必要である。
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