近年、米国では横断歩道標識の支柱に閃光ライトを取り付けて無信号横断歩道に接近する運転者に対し注意喚起を促す RRFB(角型閃光式警告灯)の整備が進められている。米国における RRFB の設置後の横断歩道では設置前と比べて車両と歩行者の交錯が減少し、運転者が歩行者の横断機会を増やすことが確認されている。わが国も横断歩道での歩行者優先を確保するため様々な取り組みが行われているが、閃光を用いた横断施設の整備効果に関する知見はあまり多くない。そこで本研究では、社会実験としてRRFB を宮城県仙台市の横断歩道に設置して事前事後で調査を行った。その結果、運用前と比べ運用 4 か月間後の車両の譲り率は 15.2 ポイント増加したが、横断歩行者の利用率が低かったため閃光が車両の譲りを向上させたとは言い切れない結果であった。