日本の交通事故死者数は過去最少を記録しているが、今後も交通事故死者数や交通事故件数削減に向け取り組むことが必要である。本研究は生活道路の交差点を対象に、交通事故実態と道路構造・交通規制に関する要因との関係を分析し、生活道路の交差点における交通事故の発生特性を明らかにすることを目的とした。その結果、交通量が相対的に見て多くなくても交通事故発生件数が多くなる交差点が見られること、自動車対自転車の事故が多く発生する交差点は、①側方余裕距離が2m以下、②見通し距離が2m以下、③自転車が流入する道路に一方通行規制がかかり、自動車の流入は規制されるが、自転車は規制対象外であり流入が認められている、④自転車が自動車から見て右側から進入する、の4つの特徴を備えていること等を明らかにした。