2025 年 11 巻 4 号 p. A_39-A_47
多くの地方都市をはじめとする中心市街地では人中心の空間へと変換を進めるまちなかウォーカブル推進事業が進められつつある。それを受けて学術的にも商業地における歩行者の回遊行動や行動特性を明らかにするための研究が行われているが、子ども自身に着目した研究は数少ない。そこで本研究では、商業地街路における子どもの移動の様子を観察し、アクティビティの実態把握を行うとともに、子どもの属性や歩行環境との関係について検討した。クロス集計の結果、アクティビティの発生状況は、年齢、同伴者、歩行環境がその生起に関わってくることが明らかとなった。そしてこれらの要因を説明変数にし、アクティビティの発生状況を従属変数とした多項ロジスティック回帰分析を行っており、各要因との関連を定量的に明らかにしている。