2017 年 3 巻 2 号 p. A_172-A_177
今日では様々なビッグデータが利用可能となっているが,複数のデータベースを組み合わせた分析例の蓄積は,あまり進んでいない.本研究では,ETC データから周辺車の特性指標を作成して,新たな事故原因を探索した.具体的には,ETC,渋滞情報,事故調書,道路交通センサスの 4 種類の統計データを用いて,高速道路における交通事故発生時の周辺交通状況を表す変数を作成した.さらに独自に定義した交通事故の深刻度に影響を及ぼす要因を,作成した候補変数の中から順序プロビットモデルによって探索したところ,ETC データから得られる事故時の周辺車の特性が事故の深刻度に影響を及ぼしている可能性が明らかとなった.得られた知見より,深刻な事故が発生しうる交通流の発生地点や発生日時の特定が可能となる.