交通工学論文集
Online ISSN : 2187-2929
ISSN-L : 2187-2929
特集号A(研究論文)
ETC2.0 プローブ情報を用いた都市間高速道路における速度低下に関する分析
増本 裕幸宇野 伸宏山﨑 浩気亀岡 弘之山本 浩司山本 隆
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2017 年 3 巻 4 号 p. A_74-A_83

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抄録

本研究では,渋滞に至る前段階における自由流状態からの速度低下に着目し,その速度低下の要因を統計的に解析することを目指す.従来の車両検知器による解析と比較して空間的・時間的解像度を高く取り扱える特長を持つ ETC2.0 プロープ情報を活用し,道路線形・構造・および交通状態が交通流の速度に及ぼす影響を明らかにする.対象は東名高速道路の東名川崎 IC ~厚木 IC とし,渋滞の頻発箇所である大和 TN を含む区間とした.まず,速度コンター図により基礎分析を踏まえ,重回帰分析によって,勾配の継続や分合流による速度変動の影響を検証した.続けて,ETC2.0 プローブ情報の走行履歴を直接用い,ベイジアンネットワークを適用して,速度低下の確率を高める要因について明らかにした.

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© 2017 一般社団法人 交通工学研究会
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