2022 年 8 巻 1 号 p. 21-30
自動運転車両の自車位置特定を道路側から支援する施設である「磁気マーカ」について、適切な設置間隔を実証実験により検証した。具体的には、試験走路に実道を想定した線形を再現した後、磁気マーカを複数の間隔で設置し、自動運転車両を走行させ、車両の走行位置と磁気マーカの設置位置との離隔を計測した。その結果、直線では2m、単路カーブと交差点左折では1mが適切な設置間隔となることが多いことを明らかにした。一方、直線や単路カーブを比較的高い速度で走行する場合、標準的な設置間隔よりも広い間隔の方が磁気マーカからの離隔が小さくなることも明らかにした。これは、バスタイプ車両では離隔が全体的に小さく、実験時の路面状態が離隔に与える影響が相対的に大きかった可能性が推察される。