令和 3 年における横断歩道横断中の交通事故死者数のうち約 7 割がドライバーの横断歩行者等妨害等違反により亡くなっていることから、一時停止義務などの横断歩道における歩行者優先が必ずしも遵守されていない状況が伺える。警察は取り締まりの強化を行っているがその効果にも限界があると考えられる。本研究では、歩行者側からの横断意思をドライバーに明確に伝えることが可能となれば、より一時停止率を向上させることが可能となると考え、横断待機時の歩行者の立ち位置と振る舞いに着目し調査を行った。その結果、自動車の一時停止率には、横断待機方法では振る舞いよりも立ち位置の方が影響を与えることが明らかとなった。また、自動車に回避行動をさせなければ、立ち位置や振る舞いによる一時停止率への効果を高められる可能性を示唆した。