2023 年 9 巻 2 号 p. A_246-A_252
本研究は,プローブを用いて交通状態を観測し,観測された交通状態に適応して制御パラメータを更新する次世代信号制御方式の開発を目的とする.本稿では,信号交差点の交通状態を,適切な信号制御の考え方が異なる 4 つの状態に分類して定義し,プローブ旅行時間に基づくリアルタイム交差点交通状態判別手法を考案する.具体的には,プローブ旅行時間を用いて交差点流出部の先詰まり有無と各現示における渋滞発生の有無を判定し,その結果に基づいて状態を判別する.また,実観測データに基づいて先詰まり判定方法の精度を検証した結果,交差点による判定精度の差異が認められた.