2023 年 9 巻 2 号 p. A_94-A_103
自転車は環境負荷低減や健康増進など様々な利点があり、都市交通手段としての活用が期待されているが、我が国における自転車走行空間は未だに不十分であり、その整備が急務となっている。今後、自転車走行空間を整備する際には、将来的な実現が目指されている自動運転車との共存が不可欠であり、特に路肩の駐停車需要に対応すべく、カーブサイドの効率的な運用が求められる。本研究では、自動運転社会における自動車の乗降空間と自転車走行空間に着目し、それらの共存する道路空間を検討した。また、整理した道路空間配分パターンに対して自動車の交通量や停車頻度を変化させながら交通シミュレーションを実施し、交通流の円滑性・安全性の評価を行うことで定量的根拠に基づいて道路特性に応じた道路空間の提案を行った。