信号交差点の交通容量は、飽和交通流率と有効青時間の割合から算出され、有効青時間は黄信号表示時間および全赤信号表示時間を設定したのち損失時間を算出し、その損失時間をもとに決定される。大型車は車長や車両性能が乗用車と異なるため、本研究では、大型車が混在する状況において飽和交通流率と発進損失時間を取得し、大型車混入が発進損失時間に与える影響の分析と、大型車の混在を考慮した交通容量の試算を行った。その結果、飽和交通流率が大型車混入率の増加に伴って小さくなるだけでなく、発進損失時間も大型車混入率が高くなることで大きくなる可能性があることが明らかになった。さらに、飽和交通流率と発進損失時間の観測値を用いて交通容量を試算したところ 1~9%程度減少する結果となり、過大に評価している可能性を確認した。