主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第45回交通工学研究発表会
回次: 45
開催地: 日本大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2025/08/06 - 2025/08/08
p. 380-385
本研究では北海道江別市野幌町の信号交差点を対象に AI 物体検知技術を用いて冬期の飽和交通流率を計測し,1985 年の資料と比較した.近年,信号交差点における飽和交通流率の低下が指摘されているため,冬期の路面状態毎の車頭時間および発進遅れの影響に着目して観測を行った.飽和交通流率については,1985 年と観測条件の整合を確保した場合,乾燥路面・湿潤路面ともに有意な減少が見られ,乾燥路面では 1,297 台/有効青 1 時間であり,経年変化として約 23.3%の低下が確認された.車種を考慮した車列構成の内,小型車相互間の車頭時間に経年的な有意差が認められた一方,大型車を含む車列や圧雪路面など雪氷路面の影響については,多くの条件で有意差は確認されなかった.今後は,路肩の雪堤による有効幅員の減少等の要因を含め分析を進めていく予定である.