主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第45回交通工学研究発表会
回次: 45
開催地: 日本大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2025/08/06 - 2025/08/08
p. 480-487
ドライビングシミュレータ(DS)は特有の利点を有する交通調査方法である.しかし,その構築や運用には設置空間,コスト,技術の観点で課題がある.これに対し,近年は家庭用コンピュータ上に仮想空間を構築するための3次元データや開発環境が充実し,仮想空間内での視点移動を遅延なくモニタに表示する環境も比較的安価に入手可能となっている.本稿では,DSの構築や運用における課題を低減した「簡易なDS」という考え方を提示し,DSを用いた実験の活用事例増加に貢献することを目的とする.まず,既往のDSの活用事例を概観し,簡易なDSで対応可能な実験の存在を確認した.つぎに,簡易なDSの構築方法を体系的に整理し,個別のステップごとにその方法を具体的に説明した.さいごに,簡易なDSの構築例とそれを用いた実験例を提示した.