交通工学研究発表会講演集
Online ISSN : 2760-2400
一般社団法人 交通工学研究会
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第 45 回 交通工学研究発表会
バスを活用した貨客混載事業の推進に関わる課題整理のための基礎調査
吉武 哲信原口 愛菜白石 悦二
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会議録・要旨集 認証あり

p. 664-669

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抄録

本研究は、貨客混載を実施する交通事業者が事業推進上の問題をいかに認識しているかを把握する第1段階として、バス事業者3社を対象にヒアリング調査を行い、事業の成立過程、事業スキーム(路線、価格、ダイヤ等)等の実態や、制度や行政の役割等に関するバス事業者の考え方を整理したものである。調査の結果、従来指摘されている行政の役割や事業収入の取り扱い方等の課題に加え、a)バス事業者と宅配事業者の拠点位置関係や制度的制約により、必ずしも効率的な運行経路がとれない場合があること、b)荷物の重量やサイズに関する規定運用が明確でなく、混乱が生じる場合があること、c)委託金額算定の基準や根拠が様々であること、d)過疎地域では貨物量が小さく、車両改造費補助は事業インセンティブになっていないこと等の課題が明らかとなった。

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