主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第45回交通工学研究発表会
回次: 45
開催地: 日本大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2025/08/06 - 2025/08/08
p. 670-675
AI を用いた映像分析の活用が進んでいる。本稿では,歩行者の計数・動態調査などにおいて AI 映像分析を用いるにあたっての,撮影条件と性能の関係を調査した。これを通じて,歩行者分析を実施するに際してのカメラの設定・設置の指針を与えることが本稿の目的である。バス停において,歩行者とバス待ち客をさまざまな条件で撮影し,YOLO11 で分析するとともに,歩行者の属性分析を実施した。結果として,カメラは対象とする空間を正面から遮蔽物を避けて設置すると良好な性能が得られることがわかった。また,画角について,広角で撮影すれば広い範囲で計測できるが,人物の重なりが判別しにくくなり,人物以外のものを誤認識しやすくなる。望遠で撮影すれば,正確さが高まる一方,狭い範囲しか分析できない。これらの特徴を踏まえた条件設定が望まれる。