本研究では、福井県嶺北地域の歴史文化を中心とした観光地である坂井市・あわら市を対象として、公共交通や徒歩を補完し、回遊を促すことが期待できるシェアサイクルや電動キックボードシェアリングサービスといった新たなモビリティサービスを導入することで、自動車依存による観光の低減につながる可能性があるか否かについて検証を行った。この結果、シェアサイクルを導入した場合の利用意向は 62.0%であり、電動キックボードシェアの場合は 47.5%が利用する意向を示した。さらに、個人属性別の新モビリティサービスの利用意向は、シェアサイクル、電動キックボードシェアともに年齢層によって異なる。加えて、電動キックボードシェアでは自家用車利用者の方が公共交通利用者よりも有意に利用意向が高いことが明らかとなった。