主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第44回交通工学研究発表会
回次: 44
開催地: 日本大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2024/08/07 - 2024/08/08
p. 170-174
高規格幹線道路では、IC入口部における誤進入や目的のIC通過後のUターン等の逆走事象が発生している。しかし、逆走事象は事故や通報等がないと検知できず、逆走事象が発生しやすい危険な区間の事前把握は極めて困難である。よって、本研究では、ETC2.0プローブデータを用いて逆走事象の潜在的リスク区間の抽出手法を提案する。また、提案手法で抽出した区間に対して、実観測調査により逆走事象につながる「迷い交通」を観測し、本手法の妥当性の検証を行う。特定のICを短時間の内に往来する車両情報を「迷い交通」と定め、全情報件数に占める割合を算出し、逆走事象の潜在的リスクが高い区間を把握した。実観測調査により、抽出された区間の「迷い交通」が占める割合は、提案手法の結果と同程度となり、ETC2.0プローブデータにより逆走事象の潜在的リスク区間を抽出することが可能となった。