交通工学研究発表会論文集
Online ISSN : 2758-3635
第44回交通工学研究発表会
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第 44 回 交通工学研究発表会
画像処理による全車両軌跡データと極値統計理論を用いた交通事故リスク評価手法
鶴海 雪乃原 祐輔
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p. 31-34

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抄録

本研究は交通事故のリスクを分析するために,画像処理を利用した全車両軌跡データを用いた交通事故リスク評価手法を提案する.交通事故リスクマネジメントには,事故だけでなく,交通コンフリクト(ニアリスク事象)の分析が重要である.そこで,交通状態を,道路区間全体の大域的な観点と前後する 2 車両間の局所的な観点という 2 つの観点から評価し,極値統計学の POT 法を用いて一般パレート分布のパラメータを推定することで事故発生リスクを評価した.その結果,マクロな交通状態が局所リスクに与える影聾を実証し,渋滞流では自由流よりも事故発生確率が 1.258 倍となることを示した.本研究は,事故発生データを必要としない事故リスク評価の手法を確宣し,今後は外部要素を含む複合的な事故因果構造の分析に拡張することが課題である.

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© 一般社団法人 交通工学研究会
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