主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第44回交通工学研究発表会
回次: 44
開催地: 日本大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2024/08/07 - 2024/08/08
p. 547-550
データの時間的解像度が格段に上がったことや,分析環境が充実したことなどにより,時系列分析が活用される場面が増えている.本研究は,コールセンターへの問い合わせの多寡と交通状況が関係していると想定し,都市高速道路のお客さまセンターへの入電数とその道路ネットワークの渋滞損失時間の関係を定量的に調べることを目的とした.分析対象は日次データであるので,定常過程かどうかと自己相関の有無を調べたうえで,時系列データであることを前提とした回帰分析を行った.その結果,コールセンターへの入電 1 件が,約 71 時間・台の渋滞損失時間と関連することがわかった.今後は問い合わせ内容を考慮したテキストマイニングを行うことで,利用者にとって到着時刻制約のある移動がどれくらいあるかなど,交通行動の理解に有用な知見が得られることが期待できる.