地域公共交通は、まちづくり等の観点から期待される一方で、交通事業者の独立採算での維持が困難となって久しい。令和2年改定の地域公共交通活性化再生法では、地方公共団体に対して地域公共交通計画の策定が努力義務となり、国等からの支援が計画と結びついている。このため、計画策定が進められているものの、その多くが市区町村単独での計画である。しかしながら、主な生活移動である買い物や通院、通勤、通学が、市区町村内で収まるとは限らない。本研究では、地域公共交通計画を策定していない生活圏を取り上げ、広域連携の最たる形である市町村合併における背景を推察した。次に、計画策定をしている生活圏と比較し、生活圏で計画策定をしない要因を推察した。そして、複数市町村で地域公共交通計画を推進するための試案を提示した。