脳卒中
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症例報告
rt-PA(アルテプラーゼ)静注療法直後に緊急CEA(頸動脈内膜剝離術)を行った頸部内頸動脈偽閉塞症の1例
鄭 倫成浦西 龍之介小林 潤也西 憲幸福田 孝憲四宮 一剛浅田 喜代一
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2011 年 33 巻 4 号 p. 451-457

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抄録
超急性期脳梗塞に対するrt-PA(アルテプラーゼ)静注療法が無効であり,頸部内頸動脈偽閉塞症と診断された症例を経験した.直ちに経皮的血管形成術を施行したが,アテローマプラークが固かったため不成功に終わった.このため,緊急CEA(頸動脈内膜剝離術)を施行し,脳梗塞の発症を最小限にとどめることができた.周術期に重篤な出血性合併症は生じず,明らかな過灌流症候群も認めなかった.本症例は,rt-PA静注療法直後(3時間10分後)に外科手術を施行した症例であるが,周術期に大きな合併症はなく経過した.
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© 2011 日本脳卒中学会
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