脳卒中
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症例報告
発症初期に片麻痺を呈し虚血性脳血管障害として加療された頸椎硬膜外血腫の1例
吉本 祐介佐々田 晋進藤 徳久大塚 真司日下 昇荻原 浩太郎西浦 司
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2011 年 33 巻 5 号 p. 506-510

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抄録
今回われわれは,発症初期に片麻痺を来し,当初虚血性脳血管障害として加療された頸髄硬膜外血腫の1例を経験した.この症例では,発症時に頸髄が片側優位に圧排されたため片麻痺を来したものと思われた.突然発症の片麻痺を来す疾患の鑑別診断として,脳卒中は当然のことながら,その他に頸椎レベルの病変も常に念頭に診療に当たるべきであり,頭部CTやMRIによっても片麻痺の責任病巣が明らかでない場合には,迅速に頸椎レベルまで検索範囲を広げて精査する必要があると思われた.
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© 2011 日本脳卒中学会
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