抄録
要旨:Carotid Occlusion Surgery Study(COSS)の結果により,閉塞性脳血管障害に対する近年の内科的保存療法の進歩が注目されている.PET(positron emission tomography)を中心とした核医学的手法は,医薬品の効果判定や薬理学的解析に多くの実績を挙げている.特に脳神経領域では,既存の医薬品に対する薬効評価試験のほかに,全身の薬物動態解析(pharmacokinetics: PK)や薬力学的解析(pharmacodynamics: PD)も注目されている.本稿では,慢性期の虚血性脳血管障害における核医学的手法を用いた薬効評価試験の現状について述べるほか,脳神経領域の市販医薬品のPET製剤化による全身PK的解析の重要性,さらに創薬開発過程に寄与するマイクロドーズ臨床試験専用のPK/PD PETマイクロドーズパッケージについて記述する.