脳卒中
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総説
潜因性脳梗塞と塞栓源不明脳塞栓症:わが国における臨床的意義と潜在性心房細動検出の重要性
豊田 一則奥村 謙橋本 洋一郎池田 隆徳小松 隆平野 照之福田 治久松本 万夫矢坂 正弘
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2016 年 38 巻 2 号 p. 77-85

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抄録
発症原因を特定できない潜因性脳梗塞は,病型分類法によって診断基準が異なり,脳梗塞全体に占める頻度も16~39%と研究間で差が大きい.この中に塞栓症が多く含まれると考えられ,塞栓源不明脳塞栓症という概念も提唱された.とくに潜在性心房細動が注目され,植込み型心電図記録計を用いた長期間の観察では3 割の患者に心房細動が同定された.次世代型植込み型心電図記録計は小型で遠隔監視が可能であり,海外では潜在性心房細動の検出目的に用いられている.心房細動を同定できれば,確立した再発予防法として抗凝固薬を使用でき,脳梗塞再発予防に利するであろう.次世代型植込み型記録計を国内で潜在性心房細動検出目的に用いることを日本脳卒中学会から厚生労働省に要望している.使用が承認された場合は,わが国の診療事情に合わせて頭部MRIを含めたより詳細な診断に基づいて,検査に相応しい患者を抽出すべきと考え,その基準を提案する.
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© 2016 日本脳卒中学会
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