2022 年 44 巻 2 号 p. 152-156
症例は38歳女性.来院前日に誘因なく意識障害を伴う数分間の痙攣発作を繰り返し入院した.入院時神経学的に感覚性失語を認め,頭部MRIにて左側頭葉に病変を認めた.また,著明な鉄欠乏性貧血と血小板増多を認め,後に子宮筋腫による慢性貧血と判明した.脳血管撮影では血管奇形や静脈洞血栓症を疑う所見を認めなかった.後日撮像した頭部MRIの3D-FLAIRにて,左側頭葉病変の表層に索状の高信号域を認め,後方視的に来院時CTでも同部位の点状の高吸収域を確認できたため,閉塞血管と判断し,子宮筋腫に伴う鉄欠乏性貧血に合併した脳皮質静脈血栓症と診断した.3D-FLAIRを用いた多面的な評価が脳皮質静脈血栓症の診断に有用であった.