脳卒中
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リハビリテーション機器の未来:脳卒中患者の歩行障害に対するウォークエイドの有効性
松元 秀次
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論文ID: 10696

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抄録

要旨:電気刺激は,治療的電気刺激と機能的電気刺激に大きく分類され,機能的電気刺激は生体の失われた機能を再建する治療法である.ウォークエイドは,下腿傾斜センサーを内蔵した機能的電気刺激装置のひとつで,遊脚期に同期して電気刺激を行い,円滑な下肢の振り出しを促進することで,下垂足を有する脳卒中患者に適応となる.ウォークエイド導入は歩行速度や歩行耐久性などを改善し,患者満足度が高いことがわかっているが,効果の程度は短下肢装具と同等で,過去の報告の多くは生活期が対象である.ウォークエイドの特徴は,Tilt モード以外に,TES モードやHand モード,Exercise モードがある点であることから,急性期・回復期で歩行がまだ自立できていない段階での早期導入には有利といえる.多施設共同研究が進行中であり,エビデンスが構築され,ウォークエイドが臨床で広く用いられることが期待される.

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