論文ID: 11058
【背景】本邦における脳卒中急性期リハビリテーション(以下,リハ)の現状については,確固たるデータが存在しない.【方法】2022年2月7日から同年4月21日までに一次脳卒中センター959施設を対象として,“脳卒中急性期リハの現状”を問うwebアンケート調査を行った.【結果】639施設(回答率:66.6%)から有効回答が得られた.リハ科専門医,脳卒中リハ看護認定看護師が配置されている施設はそれぞれ41%, 45%にすぎなかった.初回介入時のリハ訓練量は2単位(40分間)/日である施設が多かった.休診/休院日においてリハ訓練が行われていない施設は全体の37%であった.61%の施設では,COVID-19の流行が脳卒中急性期リハに影響を与えていた.【結論】本邦では脳卒中急性期リハの提供が十分ではない可能性があり,今後は急性期リハの均てん化と標準化を図ることが課題である.