脳卒中
Online ISSN : 1883-1923
Print ISSN : 0912-0726
ISSN-L : 0912-0726

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

Heavily T2強調画像で前下小脳動脈瘤の血栓化閉塞による脳梗塞を診断できた1例
辻 翔一郎白川 学蔵本 要二阿部 宗一郎立林 洸太朗金城 典人河中 祐介吉村 紳一
著者情報
ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: 11077

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録

68歳女性.右聴力低下とめまいを主訴に前医を受診し,頭部MRIで右前下小脳動脈(anterior inferior cerebellar artery: AICA)領域に新規梗塞を認めた.アテローム血栓性脳梗塞として抗血小板療法を開始したが,1カ月後のMR angiography(MRA)で椎骨動脈合流部近傍に高信号域を認めた.DSAではAICAは描出されず,basi-parallel anatomical scanning(BPAS)でも椎骨動脈合流部近傍の高信号部位と脳底動脈との連続性は明らかでなかった.そこでくも膜下腔の詳細な評価目的にthin sliceでのheavily T2強調画像を撮像し,右AICAと高信号部位が連続していることを証明できたため,AICA血栓化動脈瘤によるAICA閉塞が脳梗塞の原因と診断した.AICAの血栓性動脈瘤の評価に,thin sliceでのheavily T2強調画像が有用な可能性がある.

著者関連情報
© 2022 日本脳卒中学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
feedback
Top