脳卒中
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優位側前内側部視床梗塞により痴呆を示した1例
新野 直明吉田 亮一杉野 正一大友 英一
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1988 年 10 巻 1 号 p. 32-35

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抄録

優位側前内側部視床梗塞により急性発症の痴呆を呈した症例を報告した.
症例は82歳女性.右利き.左前内側部視床の梗塞により記銘力障害, 自発性低下, 失見当識, 失計算が突発した.失見当識, 失計算は, その後やや改善したが, 記銘力障害, 自発性低下, 性格変化などは, 半年以上経過しても依然として認められた.82歳という高齢も関与し, 優位側前内側部視床の限局性病変により痴呆を呈した1例と考えられた.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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