脳卒中
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高張溶液 (glycerol) の実験的脳虚血に及ぼす効果
Part 2, 投与量に関する検討
柏木 史彦片山 泰朗目々澤 肇赫 彰郎
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1992 年 14 巻 2 号 p. 179-186

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抄録

抗脳浮腫薬であるGlycerol溶液を3ml/kg/hr, 6ml/kg/hrおよび20ml/kg/hrの投与量にて高血圧自然発症ラットを使用した脳虚血モデルに投与し, その効果の差異について脳含水量, 脳循環代謝および脳組織に及ぼす効果について検討した.脳虚血は両側総頚動脈結紮にて作成し, glycerol溶液は虚血直後より1時間かけて注入した.脳含水量および脳代謝の検討では虚血後3および6時間では6ml/kg投与群が他の投与群に比べて, より改善を示した.脳血流量では虚血後2~3時間において6m1/kg投与群のみが対照群に比べ有意に高値を示した.透過型電子顕微鏡による観察では, glycerolの6ml/kg投与群にて浮腫性の変化が最も軽度であり, 20m1/kg投与群では組織傷害がむしろ高度であった.ラットを使用したglycerolの投与量の検討では6m1/kgが最も至適な投与量であり, 過量な投与はむしろ虚血による脳傷害を悪化させることが示唆された.

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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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