東北大学医学部脳研神経内科 M.D. D.M.Sc.
1992 年 14 巻 5 号 p. 457-461
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虚血による急性死を免れた脳細胞は, いわゆるストレス反応を発動して傷害を修復しようとする.この反応は, 発熱や外傷, てんかん発作などの後にみられる反応と同一であり, かつ, アルツハイマー病脳に特有と思われてきた反応の結果にも良く似ている.このことからわれわれは, (1) 各種ストレスに対する脳細胞の反応の仕方 (ストレス反応) は画一的である.そして, (2) アルツハイマー病は, 未だ特定されていないストレスによって発病する, と推定するに至った.