脳卒中
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分節性解離性感覚障害を呈した下部延髄外側梗塞の1症例
渡邉 保裕礒江 健二田中 弘道斉藤 潤深田 倍行
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1994 年 16 巻 3 号 p. 212-215

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抄録
分節性解離性感覚障害を呈し, その責任病巣をMRIにて確認しえた1例を報告する.症例は52歳男性で, 酩酊様歩行を主訴として来院した.神経学的検査で, 左側のHorner症候群, 体幹運動失調および右半身T11以下の痛覚鈍麻, T10以下の温度覚鈍麻を認めた.CTスキャンでは明らかな異常を描出しえなかったが, MRIにて左下部延髄外側部にlacunar infarctionを確認した.本症は, 延髄における外側脊髄視床路の体性局在を証明する貴重な1例と考えられた.
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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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