脳卒中
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多発性脳出血 (被殼及び小脳半球) の一治験例
藤井 聡山下 俊紀藤津 和彦増田 肇桑原 武夫
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1980 年 2 巻 4 号 p. 372-376

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抄録
ほぼ時を同じくして, テント上下に発生した脳出血の1例を経験したので報告した.症例は68歳, 男性, 右不全麻痺と運動性失語症で来院し, CTにより比較的小さい被殻出血を認めた.経過観察中, 血圧の上昇が続き, 意識レベルの低下と外転神経麻痺が出現したため, 12時間後再度CTを施行したところ, 新たに小脳出血を認め, 後頭下開頭血腫除去術を施行した.本例の如き, 脳出血のテント上下合併例は我々の調べ得た範囲では報告されていない.被殻出血後にcontrol困難な高血圧を呈したが, これが小脳出血に対する引き金となったものと推測される.このような多発性脳出血はCTにより容易に診断され, 今後, 報告例は増加すると思われる.
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© 一般社団法人 日本脳卒中学会
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