東京慈恵会医科大学附属柏病院総合内科
柏市立老人保健施設
1998 年 20 巻 4 号 p. 430-434
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症例は26歳女性.左片麻痺で発症,頭部MRIおよび脳血管造影により右中大脳動脈皮質枝領域の脳梗塞と診断した.本例は脳梗塞とほぼ同時期に発症したと考えられるネフローゼ症候群を合併しており,腎生検からその原因は膜性腎症と診断,ネフローゼ状態はプレドニゾロン経口投与により改善,発症2ヵ月後に軽度の左片麻痺を残し退院となった.本例では凝固線溶系の異常を認めず,脳梗塞の発症には血管炎,およびネフローゼ状態に伴う血管内脱水が関与していると考えた.
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