抄録
日本脳卒中学会Stroke Scale委員会により脳卒中による運動機能障害重症度を数量的に評価可能なスケールが作成された.まず,既存の代表的な7つのスケールを参考に仮スケールが作成された.このスケールを実際の患者に当てはめ,妥当性,信頼性,分布の正規性が検討された.カテゴリーの修正が行われ,修正スケールを用いて信頼性が検討された.各評価項目の重みづけを行う目的でアンケート調査を行い,Conjoint analysisの手法により評点が算出された.最終的に得られたスケールは顔面麻痺:カテゴリー数:2,嚥下障害:3,腕:3,手:3,下肢近位筋:3,足関節:2,複合運動:3,歩行:3の8つの評価項目からなり,嚥下障害と歩行に高い相対的重要度が置かれた.健常者と最重症者の評点はそれぞれ-0.26と31.29であり,統計学的に有意に区別された(p<0.00001).