トラウマティック・ストレス
Online ISSN : 2759-811X
Print ISSN : 1348-0944
特集 トラウマと報道
性暴力取材の課題
河原 理子
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ジャーナル オープンアクセス

2025 年 23 巻 2 号 p. 38-47

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抄録

性暴力取材の環境は近年変わり,少数の詳しい記者だけでなく,どんな分野を担当する記者も性被害の訴えに直面する可能性がある.基礎知識を広く共有する研修が求められている.取材報道にあたっては,「専門的なインタビュー技術,法律の理解,そしてトラウマの心理的影響についての基礎知識」の3 点が必要不可欠だ.取材相手(特に被害者/サバイバー)と,取材者自身,読者・視聴者が受ける影響も考えなければならない.トラウマの基礎知識は,事件,災害,虐待,いじめ,戦争など,さまざまな状況下でトラウマを負った人に接する可能性のある者が,広く学ぶべきことだが,日本の報道界ではまだ途上だ.取材者自身のダメージについては,強靭であることを求めるジャーナリズム文化や,目の前にしんどい思いをしている当事者がいるのに自分のことなど語れないという心情があり,共有されにくかった.他国では,取材を受けた当事者や,トラウマ専門家と取材者の協働が進んでいる.

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© 一般社団法人 日本トラウマティック・ストレス学会

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