ウイルス
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特集2
インフルエンザウイルス血球凝集素(HA)蛋白質におけるアミノ酸変異の基盤的解析
中島 捷久信沢 枝里中島 節子
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2006 年 56 巻 1 号 p. 91-98

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抄録

 抗原変異を可能にするアミノ酸変異のありかたそのものを実験的に検討し,HA蛋白質の構造と機能の関係を明らかするため1アミノ酸変異のタンパク質に及ぼす影響を網羅的に解析した(変異の基盤構造).またアミノ酸変化が加算したことによって基盤構造そのものが変化するが,それがどのような変化なのかを解析した.その成果として1)ランダムに1アミノ酸変異がおこった場合許容される変異は約50%である.2)アミノ酸変異のHA機能に関する影響はアミノ酸の種類よりは,変異部位に依存している確立は78%である.3)アミノ酸一個が付加されるたびに基準HAで許容されていたアミノ酸変異は0.5%の確率で非許容になり,逆に0.5%の確率で非許容変異が許容変異となる.
4)HAタンパク質はアミノ酸変異の付加によって不可逆的,かつ加算的に構造変化をおこすこと.が明らかになった.

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© 2006 日本ウイルス学会
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