動物の循環器
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METHODS
実験動物におけるQT補正の実際:ビーグル犬およびアカゲザルにおけるQT補正式について
橋本 政敏原田 拓真
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2002 年 35 巻 2 号 p. 119-123

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抄録
近年,薬物誘発性心室再分極異常を原因とした致死的不整脈が臨床上問題となっており,新薬開発時の前臨床試験において心電図QT間隔は極めて重要な評価項目の一つである。QT間隔は心電図RR間隔に依存的に変化するため絶対値で評価することはしばしば困難であり,心拍数を考慮して補正されたQT間隔 (QTc) を用いることが多い。これまでに報告されている多くの研究においては,ヒトのQT-RR関係から導かれたBazettの式が用いられている。しかし,QT-RR関係は動物種によって異なり,盲目的にBazettの式を実験動物のQT間隔補正に適用した場合,誤ったQT間隔評価を行う可能性がある。そのため,各動物種において生理的なQT-RR関係を詳細に知り,適切なQTc補正式を用いるべきである。本稿では,これまでに蓄積したデータを基に,ビーグル犬およびアカゲザルの生理的なQT-RR関係を紹介し,前臨床試験におけるQT間隔評価の一助になり得るQTc補正式を提案する。
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© 2002 日本獣医循環器学会
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