抄録
2001年5月の世界保健総会で「国際生活機能分類」(ICF: Intemational Classification of Functioning, Disability and Health) が正式に採択された。これは1980年に試案として出されたICIDH (国際障害分類) の20年目の抜本的な改定である。ICFは、近年の職業リハビリテーション分野の認識の進歩や課題に適合した改定版となっており、その応用可能性は広範囲に大きなものとなると考えられる。ICFは、現在存在する唯一の、国際的かつ分野横断的な障害や健康についての科学的かっ実際的な共通言語を提供している。本稿では、職業評価、リハビリテーション技術、リハビリテーションの領域における多領域の専門職の連携やマネジメント、国際的な情報交換について応用可能性がを指摘したが、これ以外にも応用可能性は広いと考えられる。