職業リハビリテーション
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当院における過去7年間の職業的アプローチのまとめ
内座 保弘
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1989 年 3 巻 p. 53-58

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抄録
当院開院後7年間に作業療法部門で136例に職業的アプローチを試みた。今後の訓練上の示唆を得る目的で, これらの内容を整理し, まとめたので報告する。
各ケースの職業的観点からみた問題点, アプローチ内容, 就労形態の3つの項目にわたり分析した。問題点の検討には, 西川論文をもとに著者らが作成した分類表を用いた。対象疾患は多岐にわたるが, 職業リハビリテーション上問題が多い脳血管障害, 脊髄損傷 (以下「脊損」という), 頸髄損傷 (以下「頸損」という) については個別の検討を加えた。
全ケースの就業形態は, 一般就労40.4%, 庇護的就労9.6%, 主婦が13.2%であった。問題点では上肢機能, 移動能力, 重複障害が重要であった。脳血管障害では, 重複障害の問題点が重く, 脊損では, 移動能力, 作業環境の状況, 家庭, 住居環境の問題点が, 頸損では上肢機能, 移動能力, 家庭, 住居環境の問題点が重かった。
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© 日本職業リハビリテーション学会
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