日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

上腕動脈に発生した非外傷性の成因が強く疑われる仮性動脈瘤の1例
猪狩 公宏工藤 敏文豊福 崇浩地引 政利井上 芳徳
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: 12-00063

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録
要  旨:上肢に発生する動脈瘤のほとんどが仮性動脈瘤であり,その成因としては外傷性が多いとされている.今回われわれは非外傷性の成因が強く疑われる上腕動脈仮性動脈瘤の1例を経験したので報告する.症例は46歳,男性.右上腕部の腫瘤を自覚し,超音波検査で上腕中央部に最大径40 mmの上腕動脈瘤を認め,瘤内には血栓が充満していた.手術は動脈瘤切除および自家静脈による置換術を施行し,病理組織学的検査で仮性動脈瘤と診断した.上肢に発生する動脈瘤の多くが外傷性の仮性動脈瘤である.治療としては動脈瘤切除が行われるが,症例に応じて血行再建術を考慮する必要がある.
著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
feedback
Top