大動脈腸骨動脈閉塞性疾患(AIOD)は,全身性動脈硬化症の臨床的に重要な病態であり,患者の生活の質や長期予後に深刻な影響を及ぼす.かつては外科的血行再建術が主体であったが,その治療は技術の進歩によりカバードステントを含む血管内治療(EVT)が多くの病変で第一選択として確立されてきた.本稿ではTASC II, AHA/ACC, ESC, ESVS, JCS/JSVSを含む国内外の主要ガイドラインの変遷を概説し,包括的病態評価(WIfI/GLASS分類)や個別化医療への移行を詳述する.今後の展望として,最適なデバイス選択,ハイブリッド治療,経橈骨動脈アプローチ(Trans-Radial Approach; TRA),内服薬の最適化(抗血小板薬,抗凝固薬,リバーロキサバン併用療法を含む),共同意思決定(Shared Decision-Making; SDM)の重要性につき述べる.
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