論文ID: 13-00110
要旨:症例31 歳,男性.左膝関節を特殊な機械に挟まれて受傷した.CT では膝窩動脈の閉塞を認めた.待機的に手術を行った.手術では解離した内膜と周辺の血栓を摘除した.人工血管や静脈グラフトを使用せずに行った.鈍的外傷に伴う膝窩動脈閉塞は稀であるが,今回特殊な機械によるものであった.また血行再建は緊急に人工血管や静脈グラフトを使用して行うことが多いが,これらを使用せず待機的に血行再建を行い良好な結果が得られた.しかし今後瘤化などに注意しつつ慎重に経過をみる必要がある.