日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778

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馬蹄腎を伴う破裂性腹部大動脈瘤に対して大動脈閉塞用バルーンカテーテル留置後人工血管置換術を施行し救命した1 例
田内 祐也山本 淳平谷岡 秀樹近藤 晴彦佐藤 尚司松田 暉
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キーワード: 腹部大動脈瘤, 破裂, 馬蹄腎
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: 14-00115

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抄録

要旨:馬蹄腎を伴う破裂性腹部大動脈瘤に対して大動脈閉塞用バルーンカテーテル挿入が有用であった症例を経験したため報告する.症例は80 歳,男性.腹痛を主訴に前医受診し,腹部大動脈瘤破裂の診断にて当院搬送となった.造影CT にて馬蹄腎を伴う腎動脈下腹部大動脈瘤の破裂を認め,まず速やかに大腿動脈より透視下に大動脈閉塞用バルーンカテーテルを挿入し,手術室へ搬送した.麻酔導入時に循環動態が破綻したためバルーンを拡張し,循環動態を安定化させ,手術を遂行した.明らかな異所性腎動脈は存在せず,手術は馬蹄腎峡部を温存する形でY 字人工血管置換および下腸間膜動脈再建を行った.術後経過は問題なく第14 病日軽快退院となった.

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