抄録
二価鉄イオン(Fe2+)と次亜塩素酸(HOCl)のFenton型反応を利用した電解フローセル促進酸化反応器を製作し,処理に及ぼす運転操作因子の影響を評価した。その結果,本処理法においてはFe2+とHOClの生成速度バランスが反応器全体の電流効率を高める上で重要であることが明らかになった。電極面流速の増大は拡散による物質移動を促進することにより,電流効率を向上させるが,必要以上に大きくすると,対極における逆反応を誘起し,電流効率を抑制することがわかった。初期鉄濃度もカソードにおけるFe2+生成を促進し,電流効率向上に有効であるが,27.5 mM以上になるとカソードへの褐色付着物生成により電流効率が低下した。電流密度は高くするとHOClの生成が促進され,低くすると相対的にFe2+の生成が促進された。そのため,アノード/カソード面積比を小さくすることにより,電流効率を向上させることが可能であった。