抄録
大規模流域河川の淀川は近畿圏1400万人の上水源で, 大阪湾への最大流入負荷量河川でもある。上流側に琵琶湖や7つのダム群を有する淀川は, 通常は流量や水質が安定しており, 出水時のみ大きな水質変化を示す。2005~2006年の3日に1度の高頻度調査中の11回の出水時調査のほか, 2013年の高頻度調査中に5313台風以来の1318台風によるスーパー出水の流量ピーク時調査ができた。このスーパー出水時に, 19年間調査でのT-COD, TOCおよびSS等の最大濃度と全ての水質項目で最大負荷量を観測した。これらは浄水場への原水水質変化範囲や大阪湾への汚濁負荷インパクトの有用情報となり, スーパー出水時負荷量の年間総負荷量でのシェアの大きさを明らかにした。また, 12回の出水時調査からΣL-ΣQ回帰式を求め, スーパー出水を含む6回の大規模出水時調査の回帰式との差違を明らかにした。2013年の定時調査によるL-Q経験式での非出水期間総負荷量と大規模出水時調査によるΣL-ΣQ式での出水期間総負荷量の推定により, 淀川の年間総負荷量が高精度で算定できることを示した。