水環境学会誌
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技術論文
琵琶湖流域における土地利用変化と非特定汚染源汚濁負荷への影響-過去18年間のGIS解析を通じて-
和田 桂子中村 正久佐藤 圭輔津野 洋福壽 真也
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2020 年 43 巻 5 号 p. 141-152

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抄録

国土数値情報GISデータを用いた過去18年間の土地利用形態の変化から, 琵琶湖淀川流域の非特定汚染源負荷に関する量的・空間的な解析を試みた。対象項目は, 環境基準に設定されている化学的酸素要求量 (COD) , 全窒素 (T-N) , 全りん (T-P) で, 土地利用とそれらの変化特性を数値および作成図より考察した。その結果, COD負荷量は, 湖沼や河川沿岸部で都市化の進行による増加傾向がみられ, 流出係数も高いことから発生源汚濁が水域へ直ちに流入することが示唆された。T-NおよびT-P負荷量は, 解析期間によって増加・減少する複雑な変化を示した。これは土地転用の結果であるが, 付随する社会的問題の影響も無視できないことが明らかとなった。本手法は非特定汚染源の位置を明確に示すため, 数値の評価のみならず空間的な分布の把握が可能である。したがって, 計画策定や対策の集中・効率化が期待され有効活用できると思われる。

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© 2020 公益社団法人 日本水環境学会
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