水環境学会誌
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調査論文
公園池における落葉由来の栄養塩負荷量の推定
手塚 公裕
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2025 年 48 巻 p. 165-174

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抄録

公園池は親水の場として利用されるが, 富栄養化に伴う悪臭や景観悪化が課題である。しかし, 水質保全を考慮した植樹計画や落葉管理に必要となる落葉が水質に及ぼす影響に関する定量的評価は少ない。本研究では, 2023年に公園池 (福島県白河市南湖) を対象に, 現地調査と室内実験で落葉由来の負荷量を推定した。1年間で水面から南湖に入る落葉由来の全負荷量はT-Nで9.51 kgN, T-Pで0.480 kgP, 河川から南湖に入る落葉由来の全負荷量はT-Nで0.35 kgN, T-Pで0.022 kgPと推定された。また, 落葉, 落葉以外の流入水, 底泥からの溶出に由来する負荷量の和を合計負荷量とし, その合計負荷量に占める落葉由来の割合を算出した結果, 1年間ではT-Nで0.1%, T-Pで0.7%, 落葉時季ではT-Nで0.1%, T-Pで2.6%であった。従って, 落葉が南湖全体の水質に及ぼす影響は限定的と考えられる。

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