水環境学会誌
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調査論文
水上太陽光発電がため池のアオコと水質に与える影響
森井 南美, 増田 圭佑, 小山 直紀, 後藤 英之, 山田 正
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2026 年 49 巻 p. 65-74

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抄録

近年, 太陽光パネルを水上に設置する水上太陽光発電 (FPV) が増加しているが, 設置水域への水質影響は十分に解明されていない。本研究では, 農業用ため池におけるFPVの設置がアオコに与える影響を実際の発電所の水質調査で評価した。FPVが設置された国内8カ所の池の夏季の表層クロロフィルa濃度は, FPV被覆率と弱い負の相関がみられた (r = −0.38) 。アオコが確認された白井沼貯水池では, FPV被覆域で光合成起源の酸素発生が約1/10に低下する一方, 表層クロロフィルa濃度は開放水面より高いことが確認された。これは遮光による光合成・増殖の抑制と, 水温差と風の遮蔽により表層の懸濁物がFPV被覆域に集まる結果と推察される。pH・DOの日周変動は日射と水の回転率により規定され, 地点差は小さかった。以上より, 日本のため池へのFPV設置は局所的水質変化を招くことなく, アオコ抑制に寄与する可能性が示唆された。

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