水質汚濁研究
Print ISSN : 0387-2025
活性汚泥のフェノール分解能力獲得過程に関する研究
中村 剛岡田 光正村上 昭彦
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1990 年 13 巻 6 号 p. 374-381,356

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抄録
都市下水処理場の活性汚泥のフェノールに対する馴養過程において,反応槽内のフェノール濃度を濃度ストレスと定義し,その強度が活性汚泥の微生物群の特性に及ぼす影響について検討した。フェノール濃度ストレスを変えるため,操作方法として連続操作,全好気の回分操作,嫌気・好気の回分操作を設定し,各々の操作に低負荷上昇系と高負荷一定系を設けた全6系列で比較検討した。その結果,全好気の回分操作の高負荷一定系の汚泥がフェノール高濃度域で最も高いフェノール分解活性を示した。従って,連続操作より濃度ストレスの大きい回分操作は高濃度フェノール下で高活性を示す活性汚泥を得るのに有効であり,ショックロードへの耐性の可能性も示された。フェノールに馴養した活性汚泥微生物群のフェノール分解活性に及ぼす影響因子を検討した結果,SRTおよび汚泥負荷などの操作因子に加えて,フェノール濃度ストレスの及ぼす影響が大きいことがわかった。
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© 社団法人日本水環境学会
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